【厚生常任委員会報告】 |
テーマは、「犬猫の殺処分ゼロを目指せ!」です。
過日ご報告の通り、平塚市にある神奈川県動物保護センターは、飼い主の事情で、飼えなくなった動物や、飼い主の判明しない動物を引き取るところ。
そして、その動物たちを、新しい飼い主に譲渡したり、処分したりするところです。
主な対象は、犬と猫です。
H21年度の実績を、具体的に数字でお示しすると、
◆センターでの収容頭数
犬=784頭
猫=1,919頭
◆譲渡数(新しい飼い主が見つかること)
犬=310頭
猫=182頭
◆殺処分数
犬=256頭
猫=1,734頭
以上、年々、殺処分数は減少してはいるものの、ショッキングな数字です。
あらかじめお願いしておきますが、このことで県行政を責めたり、非難したりはしないでください。なぜならば、県行政も現状の条件の中で、精一杯の業務をこなしています。まして、殺処分を担当するのは県職員の獣医師。殺処分するためだけに獣医師になった訳ではない、そんな方々。
つらい思いを背負いながら、任務に当たっています。
そこで、AERA 2010.6.21.号の47都道府県・59都市の「日本一、犬に優しい自治体」と評価を受けている、九州・熊本県の熊本市動物愛護センターを過日11月24日に視察し、その取り組みを踏まえ質疑に立ちました。
※この評価は、AERA 2010.6.21.号から。ちなみに本県は第3位。
尚、H21年度の熊本市の実績は以下の通り。
◆センターでの収容頭数
犬=453頭
猫=268頭
◆譲渡数(新しい飼い主が見つかること)
犬=222頭
猫=220頭
◆殺処分数
犬=1頭
猫=6頭
今回の質疑で、県に提言したことは、以下の通り。
■対症療法
①マスコミ・地元メディアやボランティア団体等からの協力を、これまで以上に仰ぐこと。そのことに遠慮しないこと。
そして、救済策を拡大し、譲渡率と生存率を高めること。
同時に、日中、たくさんの散歩や日向ぼっこをさせるなど、生活環境を向上させること。
■原因療法
①拝金主義のペットショップやブリーダーへの監視・指導体制を強化すること。
②拝金主義業者から動物を買い求める、何も知らない市民に、現実を知らせること。
③一度飼い始めたら、最後まで飼うという「終生飼養」の啓発を徹底すること。
④教育委員会へ理解を求め、学校教育にも取り組んでもらうこと。
※熊本市が行っている譲渡前講習会で観せられる「残された命(地球生物会議ALIVE作成)」と云うタイトルのDVDが非常にショッキングなのですが、心に響いたので、活用してはどうか、と薦めておきました。http://www.alive-net.net/index.html
⑤熊本市の「迷子札をつけよう100%運動」を迷うことなく、見習うこと。
以上ですが、いずれにしても、より多くの理解者・協力者を得て、ともに行動しない限り、成しえるものではありません。
今後、県当局と県民の皆さんとの意見交換や協議の場を求めて参ります。
もし、ご賛同いただける場合、ご一報頂戴出来れば幸いです。