三たび、熊本入り |
6月27~29日の3日間、熊本地震の発災後、3度目の現場訪問になりました。
今回の訪問目的は、「共助の強化」の取材です。
初日は、5月のGW中に対応してくださった、阿蘇市役所・総務課・防災対策室を訪問。
お忙しい中、対応してくださいました。
いろいろお伺いしましたが、やはり、行政の限界を再確認しました。
どういうことかと云うと、大規模災害時を想定した職員数の確保など、財政的に無理であるがゆえ、行政にすべての対応を求めることは出来ないのです。
だからこそ、自助・共助なのです。
行政側からは、そんなこと口が裂けても言える訳はないので、北井は勝手に言って廻ります。
とにかく「行政をあてにせず、自助・共助を強化してください!」と。
同時に、行政側のテーマは「どのように優先順位を整理するのか?」です。
限られた人員の中での業務に、明確な指針を持った上で優先順位を確認しておく必要があります。
これもとても重要なテーマだと考えます。
次に伺ったのは、阿蘇市内で法人会や商工会議所の活動に携わる自営業者さん。
この方は、地元の消防団員でもあります。
この方には、「今、遠方から応援出来る共助とは何か?」の取材です。
それを知ることで、わが町・戸塚や神奈川県が被災地になった際の、遠方との連携共助の仕組みをイメージ出来る、考えからです。
そして、今現在の重要課題は「メンタルケア=こころのケア」。
この応援要請は、各所から聞こえて来ます。
今はまだ、二次災害・三次災害を心配しなければならない状況が続いているため、精神的なストレスが非常に高いのです。
具体的な復興への取り組みについては、今後も連絡を取り合いながら情報収集を進めて参ります。
そして、二日目。
今日も大雨警報が発令。
周辺の二次災害の恐れがあったため、この日のスケジュールはすべてキャンセル。
なにしろ阿蘇の外輪山に囲まれた阿蘇市は、土砂災害の危険がすぐそこまで迫っているのです。
下の写真は、外輪山のいたるところで崩壊が発生しているところ。
地元の方々は「山が落ちる」と表現しています。
三日目は、熊本市東区に移動しての取材。
ここでは、熊本市周辺地域で避難されていらっしゃる方々への炊き出し支援を、定期的に継続されているグループを訪問。
民間の倉庫を炊き出し拠点に提供する田上さん宅を訪ねました。
そこで炊き出しリーダー役の稲田さんも同席してもらい、共助についての課題や問題、ご苦労などを取材。
ここへは、阿蘇市から山西宗光さん(写真向かって右の赤いシャツ)と宮城県仙台市から乗り込んでいる「震災復興支援グループきぼう」の代表・浅見健一さん(向かって左手前)と同行しました。
それもこれも、みんなひっくるめて、神奈川県の防災・減災対策に反映させて参ります。